施設等見学・研修

SSH地学フィールドワークを実施

2023年9月23日(土)、SSH地学フィールドワークを行いました。この地学フィールドワークは、本校の土台となっている野幌丘陵のなりたちと支笏火山の活動史を実際の地層等を観察しながら探究的に学ぶものです。

 最初に立ち寄った北海道博物館では、私たちが住んでいる場所にどうしてキタヒロシマカイギュウが棲んでいたのか、西の里の丘陵地帯はどのようにしてできたのかなどの「問い」を得ることができました。

 その後、西の里砂採取場のクロスラミナや砂の観察、島松沢採石場跡での島松軟石及び火山灰層の観察、美々貝塚の露頭観察、苫小牧美沢の火山灰層の観察を行いながら、北海道博物館で見いだした「問い」をじっくりと観察事実と関連させながら考察し、4万年前から現在に至るまでの地域の地形の生い立ちを学んできました。西の里砂採取場では雨にあたり少々寒い思いをしましたが、それ以外のところでは、ちょうどよい気温の中で、充実した研修を行うことができました。

日本植物学会に参加

 2023年9月9日(土)、北海道大学工学部において行われた「日本植物学会第87回大会」に本校科学部が参加しました。日本植物学会では大会期間中に、課題研究発表の場を高校生にも開いてくれており、この日は全国から多くの高校生が参加し、26テーマの研究発表が行われました。本校からは次の3テーマの研究発表を行いました。

・「大豆イソフラボンと光の関係」渡辺好(2-11)

・「厚別南緑地の豊かさ評価Ⅱ」鈴木晃司(2-7)他8名

(小田紗枝里、佐藤沙雪、中谷惠満、廣岡佑亮、八幡涼平、澤田瑛、稲垣賢人、長谷川耀紀)

・「おがくずを用いたバイオトイレ内に存在する細菌の分析」越香月(2-7)他5名

(浮穴真羽、八幡涼平、雄谷ここね、宮澤羽瑠)

 全国から参加した高校生の他、学会に参加していた大学院生や大学の先生方もポスター発表を真剣に聞いてくださり、発表後は活発な質疑応答が行われていました。特に大学の先生方からは、発表した生徒たちに、研究を行う際に改善した方が良い点などのアドバイスがなされていました。

 また本校生徒たちは発表の合間に、他校の発表を聞きに行き、質問をしたりする様子も見られました。今回の学会発表では多くの気づきがありましたので、生徒たちは今回の発表会の経験を今後の研究活動に生かせるように頑張ってほしいと思います。

SSH課題研究英語発表会を実施

 先日、SSH課題研究英語発表会を本校の探究ホールN Link で実施しました。この発表会はSSH最後の課題研究発表会で、北海道大学の大学院留学生22名を招聘し、前半はポスター発表、後半は、代表による口頭発表を行いました。初めての試みでしたので、前半のポスター発表では、初めは原稿を読みながらの発表が多かったですが、3回目になると聴衆を見ながら発表する姿が目に付くようになりました。

 後半の口頭発表は、難しい研究を分かりやすく堂々と発表し、留学生からの質問にも頑張って答えていました。1,2年生も先輩の発表を聞き、大きな刺激を受けたようでした。なかなかできない有意義な発表会となりました。

SSH生徒研究発表会に参加

 2023年8月9日(水)、10日(木)の2日間、神戸国際展示場においてSSHの全国大会にあたる SSH生徒研究発表会が行われました。本校からは、「カシューナッツ殻液(CNSL)添加によるメタン発生の抑制~ななつぼし育成過程における効果~」というタイトルで麓おのはさん(3年7組)が研究発表(ポスター発表)を行いました。

 麓さんの研究テーマは稲作という我々日本人にとって身近な興味を引くテーマということもあり、多くの参加者が発表を聞いてくださいました。審査員の先生からは、精力的に稲を栽培しデータを取得した努力について、労いの言葉をいただきました。

 また今回は全国レベルの研究を学ぶ目的で大八木啓翔君と渡辺好さん(ともに2年11組)が、帯同しました。2年生2名は、各発表を精力的に見て回り、他校の研究発表の内容や研究に向かう姿勢に刺激を受けるとともに、ラズベリーパイを活用した気象観測装置の作製の仕方などについて熱心に質問をし、他のSSH校の生徒たちと継続的に交流できる関係を築くなど、大変有意義な2日間を過ごしました。

サイエンスツアーⅡを実施しました

 2023年8月3日(木)、4日(金)の両日、1泊2日でサイエンスツアーⅡを実施しました。8月3日(木)は日本大学理工学部を訪問し、課題研究ごとに専門の研究者とディスカッションを行い、研究を深めていきました。耐震を研究しているグループは、「地震に耐えるためには硬い構造物が必要だと思っていたが、それでは地震のエネルギーを消費することができず、ある一定以上の揺れで崩れてしまうことが分かった。柔軟性を持った構造物を作成するきっかけになった。」という意見で、太陽光の研究をしている生徒は「レイリー散乱の計算により空の色がどのようになるかをすでに計算している人がいるか、太陽光を関数化するにあたり、変数を増やす必要があるのか。太陽光の測定方法は本当にそのままで良いのか、など新たな疑問が出てきたので調べていく。」といった感想を持ち、課題研究の深化にとどまらず、科学に対する意識、スキルともに向上する大変実りの多い時間となりました。 

 8月4日(金)は午前中に国立科学博物館、午後に日本科学未来館を訪問し見学しました。国立科学博物館では、これまでの日本および世界の科学がどのように発展してきたか、また教科書に載っている実験装置などを実際に体験し学ぶことができました。ちょうど、標本の保存費用が不足してクラウドファンディングで集める、というタイムリーなニュースもあり、展示物とそれに関わる社会的な問題にも触れることができました。日本科学未来館は、応用科学や未来の科学について学ぶことができ、基礎科学と応用科学のつながりを体験することができました。

サイエンスツアーⅠを実施しました

 2023年8月3日(木)~4日(金)にサイエンスツアーⅠとして1年生SSH生徒が苫小牧・室蘭の大学及び研究施設を訪問しました。サイエンスツアーⅠは、今後、始まる課題研究の内容をより深めるため、最先端の研究を行っている先生方から研究内容について、研究を行う際の心構えなどについて講義を受け、実験・実習を行うことで自分の課題研究テーマの設定の参考とすることを目的としています。

 

 

 

 

 

 

 

 

<室蘭工業大学>

 通常の触媒と光触媒の違い、光触媒の性質や反応、その利用についてなどについて詳しく説明をしてもらいました。その後、自分たちでチタン酸イソプロピルから光触媒を合成し、メチレンブルー(色素)が光触媒によって分解される様子を観察する実験を行いました。また、研究室の実験設備等を見学させていただき、研究を行っていくうえで大切なことなどについて理解を深めることができました。

<北海道大学北方生物圏フィールド科学センター水圏ステーション室蘭臨海実験所>

 「海藻類の一生の理解と環境DNAの利用について」の題で講義を受けました。海藻とはどのような生物かということから海藻に含まれる光合成色素についてなど様々な話をして頂きました。後半は、TLCによる光合成色素の分離、環境DNAから海藻DNAを増幅させる実験を行ないました。海藻に含まれる光合成色素の分離方法・環境DNAとは何かを理解し、そこから何がわかるかなど海洋研究についての理解を深めることができました。

<北海道大学北方生物圏フィールド科学センター苫小牧研究林>

 苫小牧研究林がどのようにでき、どのような特徴がある森林なのかを詳しく説明してもらいました。地面に生息している昆虫のモニタリング調査方法や採取方法、苫小牧研究林特有の野ネズミの調査についてなど実際に行っている実験方法を体験することができました。また、森林内の川に生息している魚類の調査方法や川の生態系と森の生態系の関係を調べる実験についてなど多くの研究について説明していただきました。モニタリング調査からは動物などの増加パターンなどを見つけることができますが、どのような原因かはわからないため、仮説をたて意図的に環境を変え検証実験を行うことなど実験の手法について学ぶことができた有意義な研修となりました。

「知財力開発支援事業」に参加し、知財学習に関するモデル校になります。

 2023年6月30日(金)、本校会議室において「知財力開発支援事業」説明会に本校教員2名がオンラインで参加しました。この事業は、経済産業省が所管する独立行政法人工業所有権情報・研修館(INPIT)が特許や商標、著作権に関する知財学習の取組を支援するものです。これまで高等専門学校などを対象としていたものを今年度から普通科高校に拡大して実施するものです。

 本校は、創造力の伸長に焦点を当てた学校設定教科「未来創造」を今年度から本格的に実施しています。このプログラムには、日常生活の中から、様々な方策を通してアイデアを発想するトレーニングを行うものです。この時間に、特許や著作権などに詳しい専門家を迎えて特許侵害や権利侵害について学ぶとともに、逆にどのような特許があるのかを知ることによって自分のアイデア発想に役立てようと計画しています。ここで生まれたアイデアは、単なる「発想」にとどまることがないように、可能な限りリサーチや実験を行って、該当する学会や様々なコンテストに応募することにより、社会に役立つ形に近づけたいと考えています。これからの社会人にとって、知財は学べば武器に、避ければリスクになる必須の知識になるものと本校では考えています。

SSH生徒が北海道大学でディスカッションを行いました

 2023年6月19日(月),SS未来創造Ⅱ(SS重点選択2年生)58名が北海道大学大学院工学研究院を訪問し,課題研究の中間時点の発表およびディスカッションを行いました。当日は,2学年の研究数と同じ数の32名の大学院生(M1,M2)に集まっていただき,各研究グループに1名の大学院生が担当してもらいました。25分間の中で発表とディスカッションを3回、3人の大学院生に対して行いました。大学院生からは「この実験回数を増やしてみては~」「乾燥時間を湿度変化としてグラフを書いてみては~」「スライドの見せ方は~」など多数のアドバイスをいただきました。研究が深まっていくことはもちろんのこと,数年先に目指していく研究者の姿が生徒たちの目には深く焼き付いたイベントとなりました。

 なお、この企画は,本校が伸長を目指す「未来創造力」における資質能力「複眼的に情報を集め理解する力」「体験し省察する力」「現象を分析し本質的な問いを見出す力」の伸長を目指して実施されています。また,発表およびディスカッションスキルの向上も同時に目指しています。今後の課題研究がより深いものになっていくことが大きく期待されます。

 

 

 

 

「第4回高校生国際シンポジウム」で英語口頭発表

 2019年2月8日(金)および2月9日(土)の2日間にわたって、サンエールかごしま(鹿児島県鹿児島市)において、「第4回高校生国際シンポジウム」が開催されました。今回、このシンポジウムに参加した目的は、これまでの研究結果をまとめ、英語での口頭発表および質疑応答を通じてプレゼンテーション能力を高めるとともに、他校の発表を参考にし、今後の課題研究を深めていくための指針を得ることです。。

 今年度は、自然科学分野の参加校が増え、全国から31校が参加しました。社会科学および自然科学の様々な分野から事前審査を通過したOral Presentation 37件、Poster Presentation 44件の発表が行われました。本校を代表してSSH選択者・科学部2年の生徒1名が、専門の先生方の前で12分の英語口頭発表および7分の質疑応答を行いました。昨年度に比べて全体のレベルが上がり、他校の優れた発表に触れ、研究テーマの設定、研究手法、およびプレゼンテーションの仕方など、参考にすべき点が多数見つかりました。また、発表を通じて他校との交流を深めることができました。
 私たちは、今回のシンポジウムで学んだことを、次の発表会および今後の課題研究に活かせるようにさらなる努力を積み重ねていきます

Hokkaido International Science FairのPoster Presentationで受賞

2019年3月8日(金)および9日(土)の2日間にわたって、札幌市青少年科学館およびサンピアザ劇場において、Hokkaido International Science Fairが開催されました。初日は、北海道内の高校14校による52件の英語ポスター発表、研究者による基調講演・講義が行われました。本校からSSH選択者1年生2名、2年生3名が参加し、3件の発表を行いました。この1年間、取り組んできた課題研究の成果を、講師および北海道大学留学生TAの方々の前でプレゼンテーションを行い、質疑応答では活発な議論を交わしました。その結果、本校の発表1件がThird Best Communication Awardに選ばれ、昨年度に引き続き、受賞することができました。また、2日目はEnglish Science Challengeに参加し、Gravity Carの製作を通じて留学生TAや他校生徒との親睦を深めることができました。
 我々の研究成果や科学を通じた活動を少しでも多くの人々に理解してもらえるように、また国際学会での発表にも十分対応できる英語力を身に付けられるように、これからもさらに努力を重ねていきます。