講義・講演

第2回SNU教育研究会を実施しました。

 9月14日に第2回SNU教育研究会を実施しました。この会は,本校の教育研修の一環として昨年度から取り組んでいる公開型の研究会です。今年度の研修テーマを「生徒も教師も協働する“学びの共同体”」とし,これまでに夏期研修として「授業デザイン」に関する集合型研修,9月からは研究授業週間を行って参りました。今回は,その1つの集大成として「公開授業」「研究協議」,そして「教育講演会」を行いました。

 公開授業では,夏期研修で作成した授業デザインを基本としながらさまざまに工夫された授業が全校一斉に展開され,教員間で相互に授業を参観し合いました。「学びの共同体」を意識した4人1組でのグループワークを行う授業,資料や実験・観察を起点に問いを見出しグループ内で対話しながら学びを深める授業,大学入試問題をグループで協力しながら解く授業,ゲームや遊びの要素(ゲーミフィケーション/プレイフルラーニング)を取り入れた挑戦的な授業など多様なアイディアが見られ,参観した教員や来校者からは「このアイディアは持ち帰って自分の授業に生かしたい」という声も多数聴かれました。

 午後の研究協議では,「教師の指導」ではなく「生徒の変容」に焦点を当て,実際に行われた授業の動画をいくつか視聴して協議を行いました。このような形での研究協議は新鮮で,授業を観察する際の新たな視点を得ることができましたが,やはり実際の授業の様子を目の当たりにしたわけではないため限界もありました。来年度については,また新たな方法での研究協議を工夫していきたいと考えております。

 午後の後半には,東京大学名誉教授・北京師範大学客員教授の佐藤学先生に講演をお願いしました。佐藤先生には午前中の公開授業もご覧になっていただいており,まずはそこから見出された本校の現状と課題に関するいくつかの提案をいただきました。そこでご指摘いただいたことは,次の点です。

≪現状と課題≫

●探究中心の授業改革,IBカリキュラムの取組が一定の成果をあげている。ただし,このままでは限界もある。

●生徒の学びが受動的(学びの偽装)である。原因は授業スタイルが50年前のスタイルであり,授業における「教師主体の指導」と「生徒主体の学び」のバランスが悪い(およそ「教師10:生徒2」程度)。

≪提案≫

●現状「教師10:生徒2」になっている授業を,「教師3:生徒12」に転換する。

●現在の大学入試状況(共通テスト・二次試験含む)に合致する授業・学びのスタイルに転換する。

●習熟度別指導を廃止する(全国的には縮小傾向で,中学ではほぼ全廃されている)。

●以上を含め.来年4月から「21世紀型の授業と学び」へ全校一斉に改革を開始する。

 これらのご指摘には,勤務する立場としては耳の痛い話もありましたが,講演の中では上記の指摘の根拠となる資料やデータを多数お示しいただき,なぜ改革が必要なのか,そのために何をすべきなのかが明確になりました。実際に行動を開始していくには,各教科や部署でさまざまな検討が必要になりますので,来年までの半年間で,教員一丸となって準備を進めていこうと決意を新たにすることができました。

 また,当日は全道各地から20名を超える教育関係者の方にご訪問いただき,多くのご意見,ご指導を賜りました。お忙しいところお運びいただき,誠にありがとうございました。教育を担う者どうし,今後とも交流・共創していけたら幸甚に存じます。引き続きよろしくお願い申し上げます。

 

 

日本植物学会に参加

 2023年9月9日(土)、北海道大学工学部において行われた「日本植物学会第87回大会」に本校科学部が参加しました。日本植物学会では大会期間中に、課題研究発表の場を高校生にも開いてくれており、この日は全国から多くの高校生が参加し、26テーマの研究発表が行われました。本校からは次の3テーマの研究発表を行いました。

・「大豆イソフラボンと光の関係」渡辺好(2-11)

・「厚別南緑地の豊かさ評価Ⅱ」鈴木晃司(2-7)他8名

(小田紗枝里、佐藤沙雪、中谷惠満、廣岡佑亮、八幡涼平、澤田瑛、稲垣賢人、長谷川耀紀)

・「おがくずを用いたバイオトイレ内に存在する細菌の分析」越香月(2-7)他5名

(浮穴真羽、八幡涼平、雄谷ここね、宮澤羽瑠)

 全国から参加した高校生の他、学会に参加していた大学院生や大学の先生方もポスター発表を真剣に聞いてくださり、発表後は活発な質疑応答が行われていました。特に大学の先生方からは、発表した生徒たちに、研究を行う際に改善した方が良い点などのアドバイスがなされていました。

 また本校生徒たちは発表の合間に、他校の発表を聞きに行き、質問をしたりする様子も見られました。今回の学会発表では多くの気づきがありましたので、生徒たちは今回の発表会の経験を今後の研究活動に生かせるように頑張ってほしいと思います。

SSH生徒研究発表会に参加

 2023年8月9日(水)、10日(木)の2日間、神戸国際展示場においてSSHの全国大会にあたる SSH生徒研究発表会が行われました。本校からは、「カシューナッツ殻液(CNSL)添加によるメタン発生の抑制~ななつぼし育成過程における効果~」というタイトルで麓おのはさん(3年7組)が研究発表(ポスター発表)を行いました。

 麓さんの研究テーマは稲作という我々日本人にとって身近な興味を引くテーマということもあり、多くの参加者が発表を聞いてくださいました。審査員の先生からは、精力的に稲を栽培しデータを取得した努力について、労いの言葉をいただきました。

 また今回は全国レベルの研究を学ぶ目的で大八木啓翔君と渡辺好さん(ともに2年11組)が、帯同しました。2年生2名は、各発表を精力的に見て回り、他校の研究発表の内容や研究に向かう姿勢に刺激を受けるとともに、ラズベリーパイを活用した気象観測装置の作製の仕方などについて熱心に質問をし、他のSSH校の生徒たちと継続的に交流できる関係を築くなど、大変有意義な2日間を過ごしました。

サイエンスツアーⅡを実施しました

 2023年8月3日(木)、4日(金)の両日、1泊2日でサイエンスツアーⅡを実施しました。8月3日(木)は日本大学理工学部を訪問し、課題研究ごとに専門の研究者とディスカッションを行い、研究を深めていきました。耐震を研究しているグループは、「地震に耐えるためには硬い構造物が必要だと思っていたが、それでは地震のエネルギーを消費することができず、ある一定以上の揺れで崩れてしまうことが分かった。柔軟性を持った構造物を作成するきっかけになった。」という意見で、太陽光の研究をしている生徒は「レイリー散乱の計算により空の色がどのようになるかをすでに計算している人がいるか、太陽光を関数化するにあたり、変数を増やす必要があるのか。太陽光の測定方法は本当にそのままで良いのか、など新たな疑問が出てきたので調べていく。」といった感想を持ち、課題研究の深化にとどまらず、科学に対する意識、スキルともに向上する大変実りの多い時間となりました。 

 8月4日(金)は午前中に国立科学博物館、午後に日本科学未来館を訪問し見学しました。国立科学博物館では、これまでの日本および世界の科学がどのように発展してきたか、また教科書に載っている実験装置などを実際に体験し学ぶことができました。ちょうど、標本の保存費用が不足してクラウドファンディングで集める、というタイムリーなニュースもあり、展示物とそれに関わる社会的な問題にも触れることができました。日本科学未来館は、応用科学や未来の科学について学ぶことができ、基礎科学と応用科学のつながりを体験することができました。

資質・能力の評価に関する研修を行いました。

 本校SSHの課題研究で、外的な条件を変化させることで様々な非認知能力の変化を科学的に捉えようとするグループがあります。今回その研究の評価手法などについて専門的な助言をいただくために、2023年6月29日(木)本校にて、立命館大学大学院教職研究科教授の伊田克憲先生からオンラインにてご指導をいただきました。

 また、このことに関連して、先生がこれまでに高校生を対象に行った資質・能力の評価に関する研究成果をお伺いしました。さらに、本校で育てたい中心的な資質能力として掲げている「未来創造力」の評価について、現在行っているルーブリック評価に加えて、質問紙法を補完的に活用することができないか、その具体的なアプローチ等について様々な指導・助言をいただきました。

起業家の話を聞く会が行われました

 2013年6月5日(月) 5,6,7時間目にSS未来創造ⅡとSG未来創造Ⅱの合同企画として「起業家の話を聞く会」を開催しました。先行き不透明な社会情勢といわれる時代の中、自らの知恵と発想力と行動力で未来を切り開いていっている二人の講師(株式会社プレスリー代表の渕上菜摘さん、株式会社ポーターショートカット代表の大久保徳彦さん)に登壇いただきました。また、この講演会は家庭基礎における「これからの生活を創造する」という単元の学習を含んで企画された科目横断的な授業となっています。

 前半は、それぞれの事業内容や起業に至った経緯などをお話しいただき、その後生徒が事前に考えていた質問に対して「リアル」な言葉で答えていただきました。後半は、渕上さんが専門とする観光分野について、生徒が身近に感じる不満点などを挙げるワークを行い、その解決策をその場で講師の二人がビジネスアイデアにするなど、楽しくもあり、現実に即した話をたくさん聞くとともに、学ぶことができました。

 多くの高校生が起業、ビジネスという、今は身近に感じにくいトピックではありましたが、多くの生徒の感想にあったように、「実は起業は身近な選択の一つである」ということが伝わったようです。また、科学分野の探究と国際分野の探究を選択している生徒同士が混ざり合って意見交換ができたことも大きな経験となりました。今後も、世界に貢献する人材として、創造力を活かして社会に貢献できるような生徒を育成する取り組みを続けていきます。

【生徒の感想を一部抜粋して掲載します。】

・起業は難しいものだと考えていたが、身近な話題でも自分が困っていることについて考えを深めていくことで製品を生み出すことにつながるんだなと思った。

・起業というものは絶対お金があって頭が良い凄い人しかできないと考えていました。ですが今回の講演を通じて多少のお金と補助金で起業はできて、知識がなくても周りの人と協力できれば絶対できないというわけではないという考えに変わって、これから将来起業という選択肢も増やすことができました。

・始める前は、とにかく勉強頑張れみたいな話だと思っていたけれど、起業について思っていたよりも現実的なとことを知れたし、今している全ての経験が将来につながっていくと思えた。

・「起業」は私たちが生きていく上での一つの選択肢かもしれない。何か新しいことを始めたいってなった時はその選択肢を忘れないでほしいと感じた。長い話ではあったが、それぞれ動機があって「起業」への道を歩んで行っていった2人の話を聞いて、楽しかった。

・最初は3時間もあるの!?長いし起業は自分には関係ないと思ってました。

でも、正直お二方の話を聞けて良かったと思っています。あっという間だったし楽しかった。起業も悪くないかもと思った。またお話聞きたいです!ありがとうございました!!

 

 

 

 

SSHの基礎科学実験がスタート!!

 2022年5月18日、高校1年生のSSHで基礎科学実験が始まりました。これは4週にわたり物理・化学・生物・地学の各分野の実験を全て体験して、実験技術と知識を身につけるだけではなく、科学的なデータ処理の仕方を学ぶものです。生徒たちは高校入学後、初めて専門的な実験を体験したため、苦労しながらも集中して取り組んでいました。地学の実験では北海道大学の大学院に在籍する留学生をT.A.(ティーチングアシスタント)として招きました。生徒たちはT.A.の方々と英語でコミュニケーションを取りながら実験に取り組みましたが、英語を交えながらの実験に苦戦する姿も見られました。これらの実験を通して、今後の課題研究に必要な知識と姿勢を身につけてほしいと思います。

2019年5月23日(木) 千歳科学技術大学訪問

高校1年生SSH選択生徒69名と韓国・仁川科学芸術英才高等学校(IASA)からの訪問団15名(生徒13名、教員2名)が千歳科学技術大学に行き、講義を受けてきました。
 千歳科学技術大学 理工学部電子光工学科 教授 長谷川誠先生と理科工房の学生の方々の指導の下、2つの実験に取り組みました。今回取り組んだ実験は、
①「光の波動性を探る ~ナノメートルオーダの測定への挑戦~」
②「モータの原理と特性 ~クリップモータの回転速度アップへの挑戦~」
の2つのテーマでした。これらの実験は毎年、本校の1年生が千歳科学技術大学において体験している実験であり、生徒たちが興味をもって取り組む実験です。
 今回はIASAの生徒も本校生徒のグループに混じり、英語でコミュニケーションを取りながら2つの実験を楽しむことができました。

 実験終了後は、千歳科技大のスタッフの方とIASAの生徒たちとともに千歳科学技術大学実験棟の前で記念写真を撮影した後、学校に戻りました。

サイエンスツアーⅠを実施 ~帯広方面~

 2019年8月1日(木)から3日(土)までの3日間,1年生のSSH選択生徒を対象としたサイエンスツアーⅠを実施しました。科学・農学等の分野に関係する研究施設を訪問し,最先端の研究及び生活に直結した技術を体験しました。

研修日程

8月1日(木) 帯広畜産大学,りくべつ宇宙地球科学館(銀河の森天文台)
8月2日(金) 足寄動物化石博物館,白糠にて化石発掘
8月3日(土) 帯広百年記念館,清水町美蔓バイオガスプラント

研修1日目

帯広畜産大学

 帯広畜産大学では,大学の概要説明を受けた後,農学博士の梅津一孝教授から,大量に発生する家畜の糞尿から熱や電気になるバイオガスと肥料効果が高い液肥を作り出す工程と仕組みについて学びました。講義を受けた後は研究室や実験室を見学し,作業の手順や実験方法に加えて,自分たちが実験を行う上で注意を払う点についてアドバイスをして頂きました。

りくべつ宇宙地球科学館(銀河の森天文台)

 りくべつ宇宙地球科学館では,陸別町産業振興課銀河の森振興主任主査で理学博士の村田拓也先生から『太陽活動と宇宙船』という題の講義を受け,太陽活動と宇宙線変動の関係性とオーロラについて学び,その後,霧箱の実験で宇宙線の飛跡を見ることができました。展望台では,木星と土星の環を見ることができ,感動の声が挙がっていました。

研修2日目

足寄動物化石博物館

 足寄動物化石博物館では,施設や博物館で説明を受けた後,学芸員である新村龍也先生から『骨から姿を呼び起こす!』という題で講義を受け,たった1つの部分的な化石から,これまでの知識と経験をもとに,動物や恐竜の姿を復元させる工程について学びました。午後は,白糠方面に移動し,実際に化石発掘を体験しました。貝の化石が次々と発掘され,至る所で喜びの声が挙がっていました。

研修3日目

帯広百年記念館

 帯広百年記念館では,学芸員で主査である池田亨嘉先生から,池や木々,生態系についての説明を受けながらフィールドワークを行い,その後は,博物館常設展示室で北海道の自然や動物について説明をして頂きました。普段の生活では,草木が覆い茂っている場所を「自然」と表現していますが,すでに人間の手が入り,本来生育すべき環境で動植物が生活することができていないという言葉が大変衝撃的でした。

清水町美蔓バイオガスプラント

 清水町美蔓バイオガスプラントでは,帯広畜産大学で学んだ糞尿からエネルギーを得る実際の工場を見学することができました。工場では,株式会社エネコープ事業本部新エネルギー部マネジャーの須藤貴宣先生が工程や仕組みを詳しく説明して下さり,工場内部も見学させて頂くことができました。

サイエンスツアーⅠを実施 ~函館方面~

 2019年8月1日(木)から3日(土)までの3日間,1年SSH生徒を対象としたサイエンスツアーⅠを実施しました。科学・水産等の分野に関係する研究施設を訪問し,最先端の研究及び生活に直結した技術を体験しました。

研修日程

8月1日(木) TOYOTA苫小牧工場,東京理科大学(長万部キャンパス)
8月2日(金) 北海道大学水産学部,函館国際海洋・水産研究機構
8月3日(土) 北海道大学七飯淡水魚養殖実験施設

研修1日目

TOYOTA苫小牧工場

 函館コース選択者は,最初の訪問地であるTOYOTA苫小牧工場に向かいました。ここでは,大規模な工場を稼働させるためにどのような工夫や技術が見られるかを見学してきました。およそ100万平方メートルの敷地内にある第4工場を中心に,4種類のエンジンを制作している様子を見学することができました。工場内では,機械が担当する部分と人間が担当する部分が明確に分かれており,効果的なライン生産システムが科学的な視点から形成されていました。工場見学終了後は,TOYOTAが取り組むモータースポーツやヒト型ロボットの開発についても説明を受けました。車の生産だけではなく,様々な分野へTOYOTAが持つ技術がつかわれていることを知ることができました。

東京理科大学(長万部キャンパス)

 午後からは東京理科大学基礎工学部の長万部キャンパスを訪問しました。ここは全寮制で,基礎工学部の1年生が生活するキャンパスであり,基礎科目を学ぶほか,今後の大学生活の基盤を構築する場所となっていました。広大な土地に配置されたキャンパス内を見学した後,長万部キャンパスの教養部長である竹内教授から燃料電池と触媒に関する講義を受けました。このほか,長万部ならではのホタテの貝殻を利用した研究や毛ガニの養殖に関わる研究の説明を受けました。特に,ホタテの貝殻を利用した研究は廃棄されるものを利用した研究テーマであり,生徒たちは興味深く研究内容の説明を聞いていました。

研修2日目

北海道大学水産学部

 北海道大学水産学部では,水産学部設置の歴史を学んだあと,生徒たちは2グループに分かれ,水産資源養殖の現状や動物行動学などの研究内容について講義を受けるほか,研究室見学や養殖施設見学を体験しました。水産学部では,ウナギの養殖やチョウザメの養殖の他,遺伝学的な研究材料としてゼブラフィッシュの飼育も手掛けていることがわかりました。

函館国際海洋・水産研究機構

 北海道大学水産学部の後は,函館市入舟町にある函館国際海洋・水産研究機構を訪問しました。ここでは,様々な分野の海洋研究者たちが利用できる施設となっており,水産教育にも力を入れています。生徒たちは,研究員の高原先生から函館市の魚であるイカに関する講義を受けた後,実際のイカを使って体の構造などを調べました。その後,酒井先生からナマコを通じた水産資源管理についての講義を受けました。水産資源の管理は,中学や高校で勉強した食物網や食物連鎖に関連があり,その生物単体だけの問題ではないことを学ぶことができました。

研修3日目

北海道大学七飯淡水魚養殖実験施設

 最終日となるこの日,生徒たちは七飯町にある北大水産学部の施設へと向かいました。ここでは,施設長の山羽先生が北大が持つ各実習施設の概要をお話ししてくれました。その後,この施設で養殖・研究している魚種の話になり,遺伝子関連の研究などにも話が及びました。講義の後は施設見学をして,チョウザメをはじめとしてこの施設で飼育されている多くの魚類を観察することができました。

エネコープバイオガスセンター

 昼食後,生徒たちは最後の訪問施設となるエネコープバイオガスセンターに向かいました。ここでは,家畜から出たし尿やコープから出た食品残渣などを微生物などの力を使って分解してエネルギーを生成しているプラントでした。微生物の力でメタンガスを生成したり,メタンガスを利用して発電を行ったりすることで,廃棄物を極限まで無駄にしないための工夫を知ることができました。また,プラントでの反応の副産物として,田畑などで利用できる液肥なども作られており,このようなリサイクルシステムが効果的に活用されることで,自然界に対しても負荷のかからない状態が作られることを学びました。

 今回の2泊3日のサイエンスツアーを通して,生徒たちは後期から始まる各自の課題研究のテーマ設定に関して,大きなヒントを得ることができました。