2023年9月22日、中学1・３年生対象の国際交流特別講義としてベネズエラについての講演会を行いました。

　高校生のとき北海道に留学し、その後ベネズエラにて日本語通訳として従事し、今年から日本の大学院で学習しているベネズエラ人のホアンさんを講師としてお招きしました。
　中学１年生に向けて講演内容はベネズエラの基本情報、民族衣装、ベネズエラ人の性格、政治、経済、自然、教育システム、動物、食べ物など多彩でした。すべてにおいて教科書やニュースでは聞くことのできない話ばかりでした。

　現在のベネズエラの政治や経済の状態がよくないことを歴史的背景をもとに説明してくれました。経済の話ではハイパーインフレの意味を写真を使って説明していただき、インフレの意味がわからない生徒もしっかりと理解していました。特に衝撃を受けたのはベネズエラから世界各国に逃れた難民や移民は約680万人でウクライナ難民に匹敵するという事実です。
　生徒たちは真剣な眼差しで聞いていましたが、動物や自然の写真などでは声を出して反応していました。

　中学３年生に向けての講演内容は、「ベネズエラ人から見た広島」というテーマで話をしていただきました。中学３年生は、来月研修旅行で広島を訪問することから、ホアンさんが現在広島在住だとお聞きしてこのテーマをリクエストしました。

　はじめに、ベネズエラを含むラテンアメリカ諸国が核兵器禁止を合意していることが紹介され、強い意志で核兵器廃絶の方法を考える必要性が話されました。また、広島を訪れる意義や、広い視野で世界を見て深く考えること、自分のアイディアを異なる文化の人々に伝える方法を工夫することなど、留学生の視点から、今の生徒に考えてほしいことが次々に問いかけられました。

　生徒はホアンさんから、研修旅行だけでなく今後の人生について考えるヒントをたくさんもらったことでしょう。たいへん有意義な時間となりました。今後の探究活動をする際に活かしていきたいです。